万国共通の親の心構え/『子どもが育つ魔法の言葉』レビュー

日本人の書いた育児書ばかり読んでいたので、外国の子育ても知りたくて、Amazonで高評価の中から選んでみたこちらの本。

単行本は1999年に発行されていますが、2003年には文庫本↑も出ました。
著者のDorothy Law Nolteさんは、2005年に81歳で亡くなりましたが、今なお読み継がれています。

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世界中に広まった詩

Nolteさんがこの本を書くきっかけとなった詩は、こちら。
日本語訳は、意訳されていますので、原文も添えてみました。

子は親の鏡
Children Learn What They Live

けなされて育つと、子どもは、人をけなすようになる
If children live with criticism,They learn to condemn.
とげとげした家庭で育つと、子どもは、乱暴になる
If children live with hostility,They learn to fight.
不安な気持ちで育てると、子どもも不安になる
If children live with fear,They learn to be apprehensive.
「かわいそうな子だ」と言って育てると、子どもは、みじめな気持ちになる
If children live with pity,They learn to feel sorry for themselves.
子どもを馬鹿にすると、引っ込みじあんな子になる
If children live with ridicule,They learn to feel shy.
親が他人を羨んでばかりいると、子どもも人を羨むようになる
If children live with jealousy,They learn to feel envy.
叱りつけてばかりいると、子どもは「自分は悪い子なんだ」と思ってしまう
If children live with shame,They learn to feel guilty.
励ましてあげれば、子どもは、自信を持つようになる
If children live with encouragement,They learn confidence.
広い心で接すれば、キレる子にはならない
If children live with tolerance,They learn patience.
誉めてあげれば、子どもは、明るい子に育つ
If children live with praise,They learn appreciation.
愛してあげれば、子どもは、人を愛することを学ぶ
If children live with acceptance,They learn to love.
認めてあげれば、子どもは、自分が好きになる
If children live with approval,They learn to like themselves.
見つめてあげれば、子どもは、頑張り屋になる
If children live with recognition,They learn it is good to have a goal.
分かち合うことを教えれば、子どもは、思いやりを学ぶ
If children live with sharing,They learn generosity.
親が正直であれば、子どもは、正直であることの大切さを知る
If children live with honesty,They learn truthfulness.
子どもに公平であれば、子どもは、正義感のある子に育つ
If children live with fairness,They learn justice.
やさしく、思いやりをもって育てれば、子どもは、やさしい子に育つ
If children live with kindness and consideration,They learn respect.
守ってあげれば、子どもは、強い子に育つ
If children live with security,They learn to have faith in themselves and in those about them.
和気あいあいとした家庭で育てば、子どもは、この世の中はいいところだと思えるようになる
If children live with friendliness,They learn the world is a nice place in which to live.

こちらの詩、実に半世紀以上前の1954年に著者が書いたもの。
その後、世界中の人々に読まれるようになりました。
著者も時代に合わせて詩の内容を書き換えて、最終的にこの形になったのだそう。

こちらの本では、この詩の一文一文がどういうことを意味しているのか、背景を掘り下げ、子どもへの声かけの仕方を事例を示して具体的に解説しています。
例えば、正直であることの大切さをどうやって教えたらいいか。
子どもに善悪の判断を教える時に、叱りつけてばかりにならないためには、どうしたらいいか。

日本では、「親の背中を見て子は育つ」ということわざがあります。
背中を見せるだけじゃなく、言葉や態度で分かりやすく示してあげるのも必要だな、と思わせてくれる本です。

ただ、単行本であれば259ページもあり、字も小さいです。
忙しいママが全部丁寧に読むのは難しいかも。
第1子を妊娠中で産休などで時間のあるプレママさんが、子育ての予習として読むには良いかもしれませんね。
優しくおおらかな気持ちで子育てに臨める気がします。

 

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