QOL(Quality of Life)を著しく低下させる頭痛。
自分も小さい頃から頭痛持ちなので、自分の頭痛がどんな頭痛に分類されるのか気になって読んでみたこちらの本。
著者は、高知市の梅ノ辻クリニックで頭痛外来をなさっている医師。
あなたの頭痛は第何層?
頭痛の起こる回数、頭痛の頻度を新たな基準とした頭痛の4層分類を唱えています。
第1層の頭痛:普段は頭痛がない人に生じる頭痛
第2層の頭痛:1年に数日から、多くても1ヵ月に2日までの習慣性の頭痛
第3層の頭痛:1ヵ月に3日以上、15日未満の頻度で生じる習慣性の頭痛
第4層の頭痛:1ヵ月に15日以上生じる習慣性の頭痛
それぞれの分類で8〜18のケースが紹介され、どんな治療法だったのか、どの程度改善したのかが詳細に記されています。
たくさんの例があるので、その中に自分の頭痛に似たケースがあるかもしれません。
私の場合は、以下のケースに似ていました。
35歳くらいから頭痛があり、週末になると必ず痛みが生じる。
生理前に頭痛が起こることが多く、肩こりも強いのですが、天候には左右されず、吐き気もありません。
トリプタン製剤(ゾーミッグ)がよく効いています。
片頭痛は、緊張が解けたときに起こりやすいという特徴があり、そのために週末や休日、「ほっと」したときに頭痛に襲われます。
これは、普段のストレスが強いことを表しており、日常生活を見直してみる必要があるのです。
自覚はありませんが、平日の仕事のストレスが強いのでしょうか。
ゾーミッグ(ゾルミトリプタン)は、痛みが出てきてから飲んでも効く薬のようです。
水なしで飲めるタイプもあるので、外出先で頭痛が出て困ったときのために、御守り代わりに持っていたいですね。
ワインやチョコレートが原因なことも!?
この本で初めて知ったのですが、ワインやチョコレート、チーズ、ピクルス、ピーナツバター、ココアなどに含まれるチラミンが頭痛を起こすことがあるそう。
実際、毎日ワインを飲んでいた40歳女性、毎日チョコレートを食べていた40歳女性がそれらの習慣を止めることで頭痛が劇的に改善した例が紹介されていました。
いやはや、どれも大好きな食品です。
毎日でなければ大丈夫、、、過剰じゃなければ大丈夫、、、と考えたいところです。
頭痛は人生を守るガードレール
著者は、頭痛はマイナスにとらえるのではなく、生活を見直すきっかけになるもの、と提唱しています。
もし頭痛が生じていなかったら、人生がより悪い方向に向かっていたかもしれない、という患者さん例も紹介されています。
しかしながら、頭痛の原因は、なかなか本人は気づきにくいもの。
この本のたくさんの事例を見て、自分がどんな原因を抱えているのか、思い当たる原因はないか、推測することができるかもしれません。
この本の著者は、高知市の病院というのが残念ですが、ゾーミッグを販売しているアストラゼネカが医療施設を紹介しているサイトがありました。↓
ここに掲載されている医療機関なら、きっとゾーミッグを処方してくれるのでしょう。
それから、ゾーミッグ自体はお高いですが、2017年5月時点で以下の7社からジェネリックが出ているので、薬局でジェネリックをお願いすれば安く済むかもしれません。
ゾルミトリプタンOD錠2.5mg「JG」(日本ジェネリック株式会社)
ゾルミトリプタンOD錠2.5mg「アメル」(共和薬品工業株式会社)
ゾルミトリプタンOD錠2.5mg「タカタ」(高田製薬株式会社)
ゾルミトリプタンOD錠2.5mg「トーワ」(東和薬品株式会社)
ゾルミトリプタンOD錠2.5mg「ファイザー」(ファイザー株式会社)
ゾルミトリプタンOD錠2.5mg「日医工」(日医工株式会社)
ゾルミトリプタンOD錠2.5mg「日新」(日新製薬株式会社)
OD錠というのは、Orally Disintegrating tabletの略で、口の中で水なしで溶ける口腔内崩壊錠のことです。
ゾーミッグはオレンジ味。
ジェネリックもゾーミッグに合わせてオレンジ味にしているようです。
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