塾講師、受験コンサルティングの視点で、親の教育方針、子供への接し方を説いた本の一つとして読んでみたこちらの本。
我が子はまだ未就学児ですが、将来的に中学受験も視野にあるため、予習です。
著者は、東京の吉祥寺と四ツ谷で「VAMOS(バモス)」という進学塾を主宰している方。
入塾テストを行わないもかかわらず、少人数グループ指導で、中学受験の第一志望合格率が7割以上、大学受験では、国立、早慶、医歯薬系の合格率が8割以上、という高実績をあげているのだそう。
ご自身は、京都大学出身。幼少期にスペインで過ごした帰国子女。
だから、VAMOSなんですね。
VAMOSは、スペイン語でcom on !やLet’s go !の意味だそう。
行け!行け!頑張れ!という主宰者の声が聞こえてきそうですね。
伸びしろがある子の親の習慣とは?
著者は、入塾時に親の面談をすることで、子供にどのくらい伸びしろがあるか予測がつくのだそう。
伸ばしやすい子、結果が出やすい子の親はどういった習慣を持っているのか?
こちらの本では、34個の習慣を紹介しています。
そのうち、個人的に興味を持った習慣はこちら。
1.褒め上手だけれど褒め過ぎない。
東大生を育てる親は、ほぼ例外なく褒め上手。
しかも、褒めると同時にちょっと上の目標を知らせるのもうまい。
褒め過ぎて、子どもを満足感でお腹いっぱいにさせてしまう、ということはしない。
例えば、80点が85点になった時。
「よく頑張ったね。さあ、これで90点を目指す準備ができたじゃない!」
80点が85点になったことはしっかり褒めて、かつ100%の満足は与えない。
なるほど。
褒めっぱなしはダメなんですね。
2.日常生活の中にたくさんの勝負を持ち込む。
家庭で勝負することが日常的にあると、勝負が楽しめる子、勝負好きな子が育つのだそう。
東大生は勝負好きで負けず嫌いが多いのだそう。
だからこそ、大学も一番を目指そうとする。
ただ、勉強で勝負させるのはハードルが高いし、子供も乗ってこない。
習慣として身につけるには、子どもが楽しめること、興味あること、努力次第で子どもが勝てる可能性があることで勝負を仕掛けるのがよい、とのこと。
小学6年生の1年間で偏差値を30も伸ばした子は、お父さんと野球に関するクイズで競争するのが日課だった、というエピソードが紹介されていました。
3.子どもに決めさせる。
自分で決めることがやる気につながるのだそう。
東大生の実例として、小学生の頃に、決められた予算内ならどこでも行きたいところに連れて行ってもらえる日が毎月1回あったエピソードが紹介されていました。
決めるトレーニングを日常生活でしていく。
是非取り入れたいですね。
中学受験の志望校を聞かれて、子どもが親の顔を見ながら答えるようでは、伸びない、とのこと。
自分で志望校を決めた子の方が伸びる。
特に中学受験は、親との二人三脚なので、どうしても親の影響が強くでてしまう。
そんな中、親が主役にならないよう自制することが大切なんですね。
その他にも、「テレビ・マンガを遠ざけない」とか「ゲームやり放題の日をつくる」、「休みの日にはダラダラする」、「ソファにはスマホを常備」といった、一見、それいいの?と思ってしまいそうな習慣も紹介されいます。
とはいえ、ゲームやテレビから逃げることが難しい現代に合った生活習慣なので、どの習慣も納得できるものばかりです。
欲を言えば、もう少し具体的なエピソードがあればよかったナ。
中学受験の予習としては、サラリと読め、タメになるものでした。
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