小学生の学力を伸ばすコツ/親の声掛けが変われば子どもも変わる!?

Youtubeで知った伸学会の菊池洋匡先生の最新書籍。
小学生の扱い方のノウハウ本として、とてもタメになりましたので、紹介させていただきます!

 

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子どもが勉強するようになるには、どうしたらいいのか?

まず本書の冒頭で、カリスマ講師が交通事故で、中学受験を目指す家庭のスマートスピーカーに転生する!?、という驚きの漫画が展開されます。
えっ、このフィクションに何の意味が?と戸惑いつつ、読み進めていくと、、、
中学受験を目指しつつも子どもの勉強がなかなかはかどらず、親は怒ってばかり、、、というアルアル家庭の様子が描かれ、そこにスマートスピーカー(カリスマ講師)がアドバイスをしていく、という流れで具体的なノウハウが述べられていきます。
最終的には、スマートスピーカー(カリスマ講師)のアドバイスを得たアルアル家庭では、無事、子どもの成績が飛躍的に伸びた、というハッピーエンドが待っています。
この本に書かれたことをやっていれば、架空のストーリーの中の子どものように、親が叱らなくても自ら進んで勉強してくれるように変わってくれるのかな、と読者に期待させるような、うまい構成になっています。
本編で述べられるアドバイスは、いろいろな研究論文から導き出されたもので、さらに、塾を運営して経験した多数の実例に基づいているだけあって、とても科学的、実践的な内容です

では、子どもが勉強するようになるにはどうしたらいいのか?

ウチの息子も、声をかけるまで勉強しない、制限時間になってもゲームをなかなかやめない、という典型的な小学生男子。。。
これを、叱らずにどうやって変えていくのか?

「自分の悪い行動に名前をつける」「誘惑に負けた自分に名前をつける」というのが効果的です。
子どもの中に悪い行動をさせてしまう「悪役」を設定して人格と切り離すことで、セルフイメージを傷つけることは避けられます。
例えば、「ゲームゲン(無限にゲームをしてしまう)に負けて、あなたらしくない行動をしてしまったね」などと伝えるといいでしょう。

なるほど〜
ついついやってしまう行動に対して、キャラクターのような名前を付けるという斬新な手法!
我が家も時々「ゲーム病になっている」という伝え方はしていましたが、子ども自身を否定することになっていますよね…
それより「ゲームユウワクンに負けるなー!エイエイオー!」と声掛けした方が、ゲームをやめられない行動をとる人格を別人格として否定できるので、子ども自身のセルフイメージは守られそうです。
明日からでもすぐに使えそう!

さらに驚いたことに、子どもって、大人が想像する以上に自分の状態に気づいていない、例えば勉強に集中していない状態だったとき、自分では集中していないことに気づいていないのだそうです。

こんなエピソードが紹介されていました。

以前の教え子で、授業が終わったあと、いつも残って勉強していく子がいました。
しかし、毎回友達とおしゃべりをしたり、何かあるとすぐに立ち歩いたりしてしまい、実際に身になっている時間は半分もありませんでした。
私も他のスタッフも、それをとても残念に思って何度か注意しましたが、なかなか改まりませんでした。
なぜなら、彼自身は「自分はちゃんと勉強している」「注意されるのはおかしい」と思っていたからです。
(中略)
彼の自己認識と客観のズレを埋めるために、あることをしました。
その結果、彼の行動が一気に改善されました。
いったい何をしたと思いますか?
それは、彼の様子をiPadで録画して本人に見せたことでした。たったそれだけです。
それを見ると、「うわ!オレ、こんなに勉強していないんだ…」と納得してくれました。

いやはや、子どもって、こんなに自分のことが自覚できないのですね。。。
もしかしたら、大人も同じかもしれませんが(汗)

しかも、子どもは、自分の悪い状態に気づいていないばかりか、成長していることも気づいていない、との驚きのエピソードも紹介されていました(内容はぜひ本でご確認くださいね)。
多数の子どもたちと接している著者ならではですね。

子どもが良い行動を取ったら、それを見つけ出して言葉にしてあげましょう。
その行動を認めて、本人に意識できる形にしてあげましょう。
学力・能力が伸びたときには、その変化を本人にわかる形で教えてあげましょう。
私たち大人が子どもに伝えなえればいけないのは、「やればできる」ではなく、「やったからできるようになった」です。
「やればできる」は子どものことをまったく見ていなくても言えます。
「やったからできるようになった」は子どもをよく見ていないと言えません。
どちらがお子さんの心に届くかは言うまでもありませんよね。

我が家は、子どもを叱ることは少ないのですが、なぜか、息子の自己肯定感があまり高くないような気がして気がして、気になっていました。
小さい頃から叱らない子育てをしているはずなのに、、なぜだろう?と。

この本を読んで、その原因が分かった気がしました。
きっと、息子自身が、自分自身の成長を認識していなかった、、ということなのでしょう。

これからは、「〇〇をやったよね、だから前よりこれだけできるようになったんだね」ということを意識して伝えていかなければ!

子どもの行動を振り返る1on1トークとは?

こちらの本ではすぐに実践できるアイディアがいくつもありますが、私が特にやってみよう!と思ったのは、「1on1トーク」というもの。

さきほどのエピソードのように、子ども自身が自分のことを分かっていませんので、子どもの成長を促すためには、日々の振り返りをするのが効果的なのですが、それを具体的にしたものが、伸学会で実践されているという「1 on 1トーク」。

以下のような内容を子どもに聞いていきます。

①今日(今週)自分が一番がんばったなと思うことは何?
②どうしてそのがんばりができたの?
③がんばれなかったときとは何が違ったの?
④今日(今週)のことで失敗したなと思うことは何?
⑤どうして失敗しちゃったんだろう?
⑥うまくいったときとは何が違ったんだろう?
⑦明日(来週)がんばりたいことは?

本の中では、実践例が多数紹介されていて、イメージしやすいです。
がんばったことは勉強でなくてもOK!
振り返ることが大事ですからね。
本人が気づいていないこともあるので、親が「なぜ?」と掘り下げてあげることが大事とのこと。
子どもから正直な言葉が聞けるよう、普段から信頼関係を築いておくことも、もっと大事だそうです!

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