発達障害や知的障害は聞いたことはありますが、知的ボーダーという言葉を初めて教えてくれたこちらの本。
君影草(きみかげくさ)さんの息子の実話です。
君影草という名前、「すずらん」の別称でもあるので、ペンネームでしょうね。
ご自身も漫画家なのですが、線維筋痛症、甲状腺低下症、白内障、子宮腺筋症、悪性高血圧、喘息を発症し、とてもマンガにできる体力がなかったそうで、沖田 ×華(おきたばっか)さんがマンガを描いています。
知的ボーダーとは?
発達障害があるのに、知能テストをするとギリギリ健常ラインとなってしまい、支援学級に行けない、療育手帳をもらえない人のことのようです。
発達障害のために通常学級で問題ばかり起こしてしまうのに、支援学級になかなか入れなかった、というトマコさんのマンガを思い出しました。
ちなみに、2016年初版の時点で、知的ボーダーのヨシ君は19歳。
実は、2004年に発達障害者支援法が制定され、それまで支援の対象外だった知的障害を伴わない発達障害も行政支援の対象となっています。
法が制定された当時、ちょうど小学生頃だったかと思われますが、支援を受ける側も支援する側もまだまだ理解が進んでいなかったんでしょうね。
発達障害者支援法は、2016年にも改正が行われ、国や地方自治体の責務が明確化されたようです。
はざまのコドモは、どんなコドモ?
赤ちゃんの頃は、夜に寝てくれないコドモだったヨシ君。
眠くなりやすいカゼ薬を処方してもらったり、光治療をしてみたり。
長年の寝不足がたたって慢性疲労に悩まされてしまう君影草さん。
夜、起こされる辛さ、分かりますっ!
我が息子くんは、夜寝てくれるコドモですが、それでも、夜に何度か唸ったり暴れたりするので、起こされてしまいます。
朝までぐっすり眠れるなんて、月に1回、あるかないか。
コドモの体調が悪くて、夜に何度も起こされる日が続くと、そりゃもう、しんどい。
ワーママは、お昼寝ができないですからね。
睡眠って大事だなぁ、と子供を産んでから、つくづく感じています。
問題は、睡眠障害だけではなかったヨシ君。
小学校に入ってからも、問題行動で親が呼び出されてしまいます。
小学1年生で「広汎性発達障害」の診断がつき、補助員の先生が付くことになったものの、学校の偏差値に悪影響がないよう、学年テストがある日は、保健室で別のテストを受けることに。
こんなこと、あるんですね・・・
この小学校、おそらく東京都のどこか。
東京都では、小学校が選択制の区もありますからね。
成績の悪い小学校ということになれば、不人気校になってしまう、ということなんでしょうか。
この小学校の、ヨシ君追い出し作戦がすごすぎて、小学校が怖くなりました・・・
さて、ヨシ君、知能テストが支援対象レベルから外れてしまうために、中学校入学でも苦労します。
救いは、ヨシ君には友達がたくさんいること。
発達障害は、行動が理解されずに、友達がなかなか出来ないイメージですが、人それぞれなんですね。
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